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2005/11/11 |
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ボクがバイエルンを見なくなった理由
〜 バイエルン・ミュンヘン×ヴェルダー・ブレーメン 〜 |
バイエルン・ミュンヘンの試合を、久々に、真剣に見てみました。以前はかなり好きだったのですが、最近はブンデスリーガ自体見なくなっています(視聴できるにもかかわらず、です)。
そこで、先週末の首位攻防戦、「バイエルン・ミュンヘン×ヴェルダー・ブレーメン」を見てみたわけです(と言いつつ、実は大して見たい試合がなかったからと言えなくもない
苦笑)。
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ブレーメン戦は、開始1分に先制を許すという、バイエルンとしては思ってもいない展開に。でも、その直後同点、前半のうちに3点を奪い、終わってみれば3-1。
だからと言って、完全にバイエルンのゲームというわけではなく、ブレーメンは何度もゴール前でチャンスをつかんでいました。しかし、GKカーンの判断の良さと、粘り強いディフェンスで、結局ゴールを許さず。前半にあげたスコアで勝敗は決しました。
これでバイエルンは2位ブレーメンに勝ち点差5をつけ、首位固め…と言いたいところですが、まだまだ先は長いので、今後混線になることを祈ります。
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さて、今回のお題である、ボクが「バイエルンを見なくなった理由」ですが、改めてよく分かりました。それは、「ブレないチーム作り」と「予想できる展開」です。
バイエルン・ミュンヘンは、ビッグクラブのわりに健全な(!?)体質で、かなりの優等生です。それはユベントスにも似た、嫌みなほどの優等生ぶりです。
しかし、ユース上がりの生え抜きは…皆無でしょ、このクラブ。ブンデスリーガで躍進してきた、もしくは活躍した選手を、比較的安い価格で獲得するという、水戸黄門にも似た補強を行なってきています。(^_^;)
キャリアの全盛期をバイエルンですごしてきたショルや、イングランド人なのにゲルマン魂のかたまりのような守備力を見せつけるハーグリーブス、売り出し中のシュバインスタイガーといった例外を除けば、ほとんどが外国人か他クラブで活躍したドイツ人に限られます。
ドイツ代表クラスの選手は、バイエルンのようなビッグクラブでプレーした方がキャリアの足しになるだけでなく、潜在能力も開花できるとあって、バイエルンに集まってきます。そして、たいていのクラブは、バイエルンから声がかかれば仕方なしとばかりに放出することになるのです。
例えば、バラック。前所属のレバークーゼンをチャンピオンズリーグ決勝まで導いたのは、間違いなく彼。その彼を次のシーズンから獲得したのがバイエルンだったわけです(これはあらかじめ決まっていた話だったですが)。しかも、同クラブの同じく主力だったゼ・ロベルトまで獲得。案の定、主力を2人も失ったレバークーゼンは、それ以降、チーム力が徐々に下がっています。
さて、バイエルンに移籍した後のバラックですが、レバークーゼン時代のような好不調がなくなり、チームの大黒柱としてコンスタントに活躍を続けています。もちろんドイツ代表でも欠かせない存在に。彼にとってこの移籍は大成功だったわけです。
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こう書くと、バイエルン・ミュンヘンは、寄せ集めクラブ、単なるいいとこ取りのような印象を受けると思いますが、入ってきた選手は「最後の最後まで勝負にこだわる」チームカラーにそのほとんどが染まります。そして、バイエルン色に染まった選手たちによって、油断も隙もないチームへと昇華されていくわけです。
世界でも知らぬ者がいない栄光の歴史や、生ける伝説ベッケンバウアーを筆頭に、(西)ドイツの顔と言える存在がクラブの幹部に名を連ね、週末の試合には必ず姿を見せるという緊張感が、クラブへの忠誠心へと変わっていくのでしょうか?(笑)
選手補強のポイントですが、「守備ができる選手」という基本に沿って行なわれます。シーズン、監督によって、フォーメーションに多少の違いはあるものの、「サイドバックは攻撃参加できる選手」「サイドハーフはテクニシャン」「トップは足下のうまい選手と、得点を取ってきた選手」「南米系のテクニシャンをアクセントとして補強する」など、補強はパターン化されています。
また、サイドバックやセンターフォワードについてはスペシャリストを獲得する傾向がありますが、複数のポジションをこなせる選手を獲得する印象は強いと言えます。
いかなる状況においても、チームの調子が長期間にわたって下降線を辿るようなことがないのは、明確なビジョンで選手を補強しているからです。これによって、選手の調子やケガによってチーム力が左右されない「ブレないチーム作り」が実現できます。
このように、法則に乗っ取って選手獲得を行なうバイエルンですが、選手の特徴が似ているわけですから、選手獲得でチーム構成が劇的に変わることはありません。
最近は4-4-2のスタイルを崩していませんが、たとえ3バックにしたとしても、サイドから崩すスタイルは変えないでしょう。サイドに攻撃力のある選手を置くことで、「サイドから崩した方が、中央や逆サイドの選手がフリーになりやすい」というセオリーを忠実なまでに守っています。
しかし、チームの調子はある程度一定に保てたとしても、「予想できる展開」は散々色々な試合を見てきて、しかも「いいサッカーなら、どんなクラブでも好きになる」という無節操なボクにとっては、バイエルンの優等生ぶりに「いまさら感」は拭えません。
今夏、バイエルンはリーグ戦開幕1週間前に日本へやって来るという暴挙に出ました(爆)
「こんな大事な時期に、何を血迷っているのか」と???でしたが、ほぼフルメンバーが見られると聞いていたので、かなり見たかったのは確かです。しかし、同日に行われた「川崎フロンターレ×ボルトン・ワンダラーズ」を見に行ってしまいました。
その理由は「上手いことは十分分かっているけど、3,000円出さなくても、シーズンが始まればテレビで見られるはず」と思ったから。後日録画で試合を見ましたが、「まぁ、いいよな、見なくても」と妙に納得していた自分がいました。
あ、ボルトンは「もう見ないかもしれない」と思ったから、この目で見ておきたかったのですが、中田英寿選手の移籍で何回も見ています(笑) ちょっと後悔!(爆)
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なんだか否定的なコメントだと思うでしょ?実は、違います(笑)
サッカーのド素人から、なんだかんだでサッカーに関わるようになるに至るこの10年前後の時の中で、バイエルンのサッカーは、「チームが機能するにはどうすればいいか」という疑問を、いつでも解決してくれるチームでした。
監督は度々変わるものの、強固な守備力をベースにチーム作りを行うバイエルン・ミュンヘンは、サッカーの基礎を学ぶにはこれほど優れた教材はありません。これからサッカーを見たいとか、ちょっと通になりたいと思っている人にはうってつけです。
サッカーにおけるセオリーを常に実践しているバイエルンは、ある意味で「サッカー界の良心」です(クラブの事情はよく分かりませんよ、あくまでサッカーを見ただけの印象です
笑)。どうぞ、安心してご覧ください。 |
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