<準々決勝> 「 鹿児島実業(鹿児島)×滝川第二(兵庫)」(駒場) 「事実上の決勝戦」と言われたこの試合。前半しか見れませんでしたが、その印象を。 テクニシャン揃いの中盤を5人も揃えた滝川第二が、ほとんどチャンスを作れませんでした。それほど、鹿児島実業のプレッシャーが早かったということです。 3回線徳島商業戦で感じた「ボールを奪う攻撃」(=守備)は、この日も滝川第二を苦しめました。 この日、改めて感心したのは、鹿児島実業の選手たちが見せてくれた「体の入れ方」です。 イーブンボールを高い確率でマイボールにできれば、ボールのキープ時間は長くなります。その点、ボールを奪い合う場面での鹿児島実業の選手たちは、競り合う相手とボールの間にすっと体を入れ、確実にボールをキープします。この積み重ねが、ゲームのイニシアティブを握った要因の一つだと思います。この辺りは、かなり意識してトレーニングしているような気がします。 スポーツ紙を読んでいないので分かりませんが、鹿児島実業の強さは、選手個々の足下のテクニックをベースに、「ボールをキープする時は、相手とボールの間に体を入れる」という地味ながら重要な基礎を疎かにしない精神を、選手それぞれが持っているところにあるのでしょう。 細かく見ていけば、もっと面白い発見がありそうです。 滝川第二ですが、こういう前半だったので、良さはほとんど見られませんでした。 ただ、ハイプレッシャーの中でも、それがパニックの原因になることはなかったと思います。FW9 森島選手が何かと取り上げられていますが、他にもこれから楽しみな選手はいました。ちょっと気になったのがMF6 金崎選手。左足のボールタッチを見る限り、何か雰囲気を持っている気がします。まだ2年生だし、来年度が楽しみです。 まあ、そんなこと言っても、鹿児島実業の選手たちの読み、出足の早さは頭抜けてますね。このチームを崩すのは至難の業だと思います。優勝は決まりかも…